【2025年最新版】義務教育の英語教育はどこへ向かう?

教育
English concept with notebook on wooden desk

小学校・中学校の現状・課題・改善策を徹底解説

はじめに|2025年、義務教育の英語は“岐路”に立っている

2020年代、日本の英語教育は大きな転換期を迎えています。
小学校では英語が正式な教科となり、中学校では語彙量が大幅に増加。
さらにAI・ICTによる個別学習環境も整い始め、学習機会は一見豊富になりました。

しかしその一方で、国立教育政策研究所が2024年に発表した調査では、
「小学生・中学生ともに英語嫌いが増加している」
というショッキングな結果も出ています。

「子どもたちが苦しんでいる理由は何か?」
「このまま難化路線が進んで良いのか?」
「本当に必要な英語力とは何か?」

この記事では、2025年の最新動向を踏まえて、日本の英語教育の「今」と「これから」を深掘りしていきます。

1. 小学校英語|教科化4年目の“光と影”

■ 1-1 小学校英語はこう変わった

現在の小学校英語は以下のように構成されています。
• 3・4年生:外国語活動(聞く・話す中心)
• 5・6年生:教科としての英語(読み書き+成績評価)
これにより、小学校高学年では
週2コマ以上の英語学習が必須化。
自治体によっては、モジュール授業(10分英語)を取り入れる学校も増えています。

■ 1-2 しかし「思ったより難しい」が現場の本音

教科化に伴い、教科書の内容は大幅に高度化。

  • 5年でアルファベット書字
  • 6年で簡単な文章作成
  • 語彙は約600語前後

教科としての英語に“テスト”が導入されたことで、「英語が嫌いになった」という子どもが増えていることが報告されています。

2. 中学校英語|語彙1.5倍の難化が進む

■ 2-1 中学校の英語は“過去最難化”と言われる理由

新指導要領により、中学校で求められる語彙数が
1,200語 → 1,600〜1,800語へ増加。
さらに、
• 現在完了進行形
• 原形不定詞
• 仮定法
といった文法も早い段階で登場。
過去と比較すると、高校内容の一部が中学に降りてきている状態と言えるほどです。

■ 2-2 授業は英語で行う方針に

中学校の英語は「英語で授業をする」という方針が正式に示されました。

理想は高いものの、現場では、

  • 英語説明が多すぎて理解できない
  • 生徒が質問をしづらい
  • 日本語説明のほうが効率的な場面も多い

といった問題が生じています。

3. 調査が示す「英語嫌い」と「ギャップ」

■ 3-1 小学生は学年が上がるほど英語嫌いが増加

国の調査では、以下の傾向が明確に出ています。

  • 3年生:英語好きが多い
  • 5年生:テストにより苦手意識が増える
  • 6年生:半数近くが“英語が難しい”と回答

「楽しい → 難しい → 嫌い」という流れが見えてしまっています。

■ 3-2 教師の感触と生徒の実感のズレ

教師側は
「発表活動や対話を増やしている」
と感じているのに対し、

生徒は
「自分で話せている実感がない」
と答える割合が増加。

これは、形式的な“発表させる授業”と、実際に英語を使う楽しさにギャップがあることを示しています。

4. 現場に溢れる課題

■ 4-1 学習内容が重すぎる

小5から中1までの1年間で、子どもが触れる英語量は急増します。
この急激なステップアップが、
つまずき=苦手化
を引き起こしやすくしています。

■ 4-2 専門教員の不足

特に小学校では、「英語が得意ではない担任」が英語を教えるケースが多く、授業の質が不安定になりがちです。

■ 4-3 家庭格差による英語力の差が拡大

  • 塾に通える家庭
  • タブレット学習にアクセスできる家庭
  • 外国人との接触機会がある家庭

こうした家庭環境の差は、そのまま英語力の差となって表れています。

■ 4-4 データの信頼性問題

国が示す「中3の半数が英検3級相当」という数字は、“見なし”判定を含むため、実態との乖離が指摘されています。

5. 今後の英語教育に必要な5つの改革

■ ① 小学校に専門の英語教員を増やす

担任任せではなく、「小学校英語の専科教員」を導入する動きが必要です。

■ ② 教材の難易度を適正化

語彙数や文法の負荷を再検討し、地域や学校による格差を減らすための標準化が求められています。

■ ③ コミュニケーション中心の授業へ

AI発音チェックや録音練習、オンライン交流などを活用し、“英語を使う楽しさ”を取り戻す必要があります。

■ ④ ICTの効果的な活用

ただの動画視聴ではなく、「個別最適化と練習量の確保」を実現することが重要。

■ ⑤ 評価を「実用英語」中心に変える

テストの点数より、

  • 話せる
  • 書ける
  • 理解できる

といった実用性に寄せた評価基準が求められます。

■ まとめ|英語教育改革の本質は「負荷」ではなく「楽しさ」

2025年の日本の英語教育は、制度改革が追い風となり、学習環境は確実に進化し続けています。

しかしその一方で、
「英語嫌いが増えている」という現実
は重く受け止める必要があります。

結局のところ、子どもが英語を使えるようになるためには、

  • 楽しい
  • 実感がある
  • 自分で練習できる
  • 専門的な指導を受けられる

という4点が不可欠です。

今後の教育改革が、この方向に進むかどうか——
それが、国全体の英語力に直結する大きな鍵となるでしょう。

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